連載企画:誰でも無理なく合格できる!公務員試験の勉強術(第8回)「試験の不安は「乗り越える」よりも「受け入れる」」
公務員試験の1次試験も前半から後半戦、といったところでしょうか。特別区や国家公務員総合職は1次試験を終え、国家公務員一般職や都道府県、そして市町村へと続きます。地方公務員を第1志望とする方には、これからが本番中の本番となります。
毎年、公務員試験を受ける学生を見ていると、気の毒に思うくらい大きな重圧がかかっているように思います。なかなか眠れない、食事が喉を通らない、勉強が手につかない・・・と、不安な気持ちが日常生活にも支障をきたしている、という声をよく聞きます。
こうした不安は、大なり小なり、すべての人が抱くものです。なので、克服することは容易ではありません。少しでも和らげるマインドセットを持つことが大切だと思います。つまり、不安を「乗り越える」よりも「受け入れる」ことが良いのではないでしょうか。
オリンピック選手でも、侍ジャパンの選手でも、大きな不安とともに戦っていると思います。結果が出た場合でも出なかった場合でも、本人の準備に大きな差はなく、運や相手のパフォーマンスにも影響を受けます。それが分かっているから、不安を乗り越えることは難しいと言えます。実際、重圧に押しつぶされてしまったのか、信じられないようなミスやアクシデントで敗れ去るトップアスリートもいます(大きな大会には「悪魔が潜んでいる」と言われるのも、そのためかもしれません。また、逆に信じられないようなラッキーで金メダルを獲得する人もいます)。
そこで、発想を切り替えて「合格する可能性が高いほど不安は大きくなる」と捉えてはいかがでしょうか。金メダル候補、優勝候補と言われるほど「結果を出さなければ」という気持ちが高まって、不安も大きくなるとすれば、公務員試験に不安を抱くのも、合格候補と思えるだけの力があるから、ということになります。なので、不安は「乗り越える」よりも前向きに「受け入れる」ことにして、合格できる可能性があること、そこまで努力してきたことを素直に喜ぶようにした方が、結果的に合格の可能性が高くなるように思います。