連載企画:リアル体験!地方公務員の仕事紹介「予算の編成について(1)要求と査定の積み重ね」

今回は、予算について説明したいと思います。予算も計画の1つです。皆さんの生活でも、「食費〇〇円、光熱水費〇〇円・・・」などと家計出予算を決めていると思いますが、地方自治体の収支も予算という形で計画を立てます。すべての収支を計算するので、予算を知れば地方自治体が何をしているのかがほぼ分かります。ちなみに、私は予算編成を担当する部署(財政課・・・国の財務省に相当)に6年間在籍し、とても貴重な経験ができました。

予算編成は「要求と査定」の繰り返しで少しずつ出来上がっていきます。要求とは、お金を使いたい部署が「〇〇円の予算を認めてください」と財政課に求めること、査定とは財政課が「では〇〇円の予算を認めましょう」と判断することです。この「要求と査定」をすべての支出に対して行った結果が、予算要求という形になり、議会に議案として提出されます。

したがって、予算の要求は、すべての支出の出発点であり、すべての部署が必ず行うこととなります(予算要求をしない部署はありません。部署に所属する職員の給料さえ支払えなくなってしまいます)。では、それぞれの部署は予算要求をどのように行っているのでしょうか。

まず、先ほど少し触れた給料は、ほとんど機械的に計算できます。所属する職員が次の年度に受け取る基本給や手当は、ほとんど決まっているからです。もちろん、異動で部署が変わったり昇進したり、結婚や出産などで手当の対象となったり・・・と、想定外のことが起こります。それは、予算が編成され、支出している間に補正(予算の増額・減額などの修正)を行って調整します(補正にも要求と査定があります)

1つ問題があるとすれば、超過勤務手当、つまり残業代です。特に忙しかった場合は残業が多くなるので、手当も増やす必要があります。これは予算を要求する際に「これだけ残業が必要だから〇〇円の予算を認めてほしい」と要求し、それを認めるかどうかを査定で判断します。要求する側は十分な手当を確保したいところですが、計画の段階ではどのくらいの残業になるか正確には予測できません。一方、査定する側はできるだけ支出を抑えたいですし、特定の部署だけに多くの手当を認めるのも不公平です。そこで、超過勤務手当の予算は過剰にならないよう配慮しつつ、想定外に残業が多かった場合には補正で増額することになります。近年、サービス残業が大きな問題とされているので、超過勤務手当も十分に確保されていることと思います。

では、給料以外の予算要求はどうなるでしょう。ここからが本題…というところですが、次回に説明したいと思います。

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