連載企画:リアル体験!地方公務員の仕事紹介「国や都道府県からの「照会」と市町村の「回答」」

 日本において、市町村は国や都道府県と密接な関係を持ち、多岐にわたる調査がこれら上位機関から実施されます。市町村が対応するこれらの調査は「照会」と呼ばれ、部署によっては週に数度の頻度で照会を受けることも珍しくありません。

 国から市町村への調査依頼は、通常、都道府県を介して行われます。つまり、市町村に届く照会は都道府県を通じてのものがほとんどです。都道府県がとりまとめて、国に報告する形になっています。また、都道府県が独自に実施する調査であっても、照会は同様に都道府県から市町村に向けて行われます。こうして、国や都道府県から市町村への調査依頼は、結局のところ都道府県を通した照会のプロセスをたどるのです。これに対し、市町村は調査内容に応じて「回答」という形でこれらの照会に対応する必要があります。

 市町村に届く照会の内容は多岐にわたり、それに応じた回答が求められます。照会の種類は、簡単な数値を空欄に入れるだけのものから、複数ページにわたる表を完成させる複雑なもの、さらには他の部署から情報を集める必要がある手間のかかるものまで、まさにさまざまです。

 回答期限も調査の内容によって異なりますが、一般的には2週間程度が目安です。しかし、緊急を要する調査では数日以内に回答を求められることもありますし、大規模な調査では数ヶ月の期間を設けられる場合もあります。時にはもっと時間が必要だと感じることもあり、実際に延長を求める声が都道府県に届くこともあるようです。

 市町村職員としては、照会に対して正確な回答を期限内に提出する責任があります。やむを得ない事情があっても期限を延長できない場合があるため、時間管理を徹底する姿勢は非常に重要です。地方公務員を目指す学生の皆さんは、このような状況に柔軟に対応できるよう、学生のうちから期限を守る習慣を身につけておくことをお勧めします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。