連載企画:誰でも無理なく合格できる!公務員試験の勉強術「「ガクチカ」は大げさに考えなくていい 」
公務員試験対策といえば、選択式の問題を解くこと、つまり受験勉強のようなことをもう一度するイメージがあるかもしれません。たしかにそれは非常に大切で、1次試験の多くが選択式の問題なので、「これを突破しないと話にならない」、2次試験は「突破した後に考えればよい」という考えが今も根強く残っています。しかし、現在の公務員試験は2次試験の比重がとても高く、面接や小論文でかなり落とされるのが普通です。特に、面接は他人(面接官=現役公務員)との対話なので、人間関係の部分が大きく、人によって相性も変わるので対策が難しくなります。できるのは、面接で聞かれそうなことへの答えを準備しておくことです。
面接での定番の質問は「学生時代に力を入れたこと」いわゆるガクチカです。面接の準備では必須の内容ですし、ガクチカのために学生時代を過ごす人も多くいます。私が相談に応じている学生からは「どんなことが受けますか?」とか「たいして力を入れたことがないのですが・・・」「ずっと平凡なことしかしてこなかったので・・・」などという声も多く聞きます。つまり、ガクチカでいかに他人と違った、尖った経験をしたかが大切、と思っている学生が多いことを感じます。
しかし、そんな尖った経験をしてきた人は「ほとんどいない」のが現実だと思います。もちろんゼロではないと思いますが、そんな人ばかりではなく、むしろ少数派ではないでしょうか。もちろん物凄くレアな経験をした人もいるでしょう。面接に不安を感じている人ほど、他人が凄い経験をしていると思いがち(だから、自分の経験が大したことないと思いがち)ですが、そんなことはありません。尖った経験をしていなくても、公務員試験の合格は十分可能だと考えています。
学生時代だからこそ経験できること、というものもあります。好奇心を持って、飛び込んでみることは大切です。ただ、それよりも大切なのは、日々の暮らしから発見や成長のタネを見つけ、それを活かせることではないかと思います。なぜならば、地方公務員の仕事は、まさに住民の日々の生活を支えることだからです。何気なく見かけた光景や、日常のコミュニケーションからこそ、多くの刺激を受けられます。非日常の経験が大切だとすれば、日々の生活を変えるだけのインパクトがあるからなのです。なので、ガクチカは頑張った数少ない経験を聞きたいのではなく、小さな経験でも日常生活を変えたきっかけであれば、十分なのではないかと思っています。
皆さんの参考になれば幸いです。