連載企画:誰でも無理なく合格できる!公務員試験の勉強術「ノルマは「できるだけ低くする」」

公務員試験に限らず、合格に向けて勉強する際には期限内に成果をあげるためのプロセスを明確にするための計画が必要です。私もこれまで多くの試験を経験して、失敗も成功もたくさんありましたが、もともと計画を立てるのが好きな性格なのか、ほとんどの試験に計画を立ててきました。今も仕事のスケジュールに合わせて、何をいつまでにするのか、そのためにどの時間帯にするのが良いのかを考えて仕事の計画を立てています。

 このように、何十年と計画を立て続けてきた経験から今回お伝えしたいのは、「ノルマをできるだけ低くする」ということです。「むしろ逆でしょ。ノルマを高くして乗り越えることが成長じゃないの?」と思われるかもしれません。確かにそうした考え方もあると思います。しかし、これができる人は決して多くありません。そして、できなかった時の反動も大きく、計画どころではなくなってしまうのです。そこで、「ノルマを低くする」ことのメリットについて、2点述べたいと思います。

 第1のメリットは、自信がつくことです。ノルマが低ければ達成することも容易なので、達成感は小さくても否定的な感情になることはありません。「最低限のことはできた」という納得感はあると思います。まずはそれで良い、と考えましょう。自信には根拠など必要ありません。そして、まだできることがあるのならば、それをすれば「今日はノルマ以上のことができた!」という、さらに大きな満足感が得られます。逆に、自分の好きなゲームやネットに時間を使っても「今日のノルマは達成できたのだから、ご褒美だ」と、後ろめたく感じることなく楽しめるでしょう。ノルマが高いと、こうしたことは不可能です。もちろん高いノルマを達成した時の喜びは大きいかもしれませんが、毎回達成することは不可能です。達成できなかった時の失望感もあるので、自信を失うこともあります。それよりもノルマを低くした方が総合的には有益なのです。

 次に、努力を最小化するための工夫が生まれることです。勉強のノルマで多いのは「今日は〇〇の科目を〇〇問解く」「今日は〇〇時間勉強する」といったものでしょう。ノルマを高くする人は「たくさん問題を解くほど力がつく」「長く勉強するそど力がつく」と考えます。なので、使える時間を全部勉強に充てようとしてしまうのです。しかし、それでは他に何もできません。我慢して勉強、ということになってしまいます。むしろ、少ない勉強でも合格できる方法を考え、それを実践するための動機としてノルマを低くするのが良いのです。

 このように、合格のための勉強では、ついノルマを高くしがちですが、むしろ低くした方が大きなメリットがあります。もちろん、「それで本当に合格できるのか?」という不安もあるでしょう。それでも心配ありません。ノルマを低くして自信がつき工夫ができるようになると、「もっと勉強したい」という気持ちは自然に高まってきます。なので、結果的には勉強の量も質もレベルアップするのです。もちろん毎日完璧に過ごせる人は少ないですから、その時は低いノルマで良いことにしておけば、失望することも防げます。最初は勇気がいるかもしれませんが、ノルマを低くすることを意識してみてください。

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