土曜日企画「ここで差がつく!地方公務員をめざす学生が知っておきたい最新ニュース」を投稿しました!

 このコーナーでは、毎週ツイート・コメントしている最新ニュースの中から1つだけピックアップして、より詳しく解説、意見を述べたいと思います。ツイートをご覧いただくとともに、最新ニュースを知り、小論文や面接で自分の意見を述べるためのヒントとして、活用してください。

 今週ピックアップするのは、次のニュースです。

 28歳市職員「病気休職」中に小説4冊を出版…印税など320万円、停職6か月の懲戒処分

 これに関して、私は次のようにコメントしました。

 無償の小説なら、おそらく違反にならない。むしろ、この能力を職場の情報発信に使う方法もあったと思う。

 

 「公務員は副業ができない」と言われています。確かにそうなのですが、「例外なく」ではありません。例えば、実家が農業を営んでいる場合、田植えや収穫などの作業を手伝うことは可能です。また、お寺の住職として法要を営む場合もあります(これらが「副業」と呼べるかどうかも微妙ですが…)。

 また、今週紹介した青森のリンゴ農家の人出不足に対して、弘前市の若手職員が従事する副業が認められています。地域を代表する産業であり、公益性も高いことが理由でしょう。(私はこの記事に関して、次のようにコメントしました「副業とまでは言えないが、良いことだと思う」)。

 今回の記事に戻りますと、小説の出版による印税収入が副業と認定されました。何らかの収入を得た以上、副業となってしまいます。ただ、逆に言えば収入がなければ副業にはならないことにもなります。

 小説を執筆することに限れば、公務員でももちろん可能です。収入を得ておらず、勤務時間外であれば、何ら問題はありません。むしろ、素晴らしい趣味だと思います(内容が仕事の暴露であったり、公務員の信頼を損なうようなものであってはなりませんが、それは副業とは別の問題です)。「公務員小説家」として無償で小説を発表し、注目されてから独立してプロになる、という方法は考えられるでしょう。これは問題ありません。
 あるいは、所属機関のために小説家としての力を活かす方法もあるでしょう。例えば、市の魅力を発信するために、その市を舞台にしたオリジナル小説を書いたり、ドラマの脚本を書いたりできます。それがヒットすれば、印税収入にはならないとしても、得意な能力を持った職員として注目されますし、それで昇進できれば給料が増えるので副業と同じ効果が得られます。こうした力は誰でも持っているわけではないので、所属部署に関わらずトップから直々に指示がくるでしょう(こうした能力を持った職員は、実は必要です)。これならば、仕事として堂々と小説を書けるのです。

 今回の記事を見ると、印税などを目的としているように見えますので(SNSで宣伝していたようです)、副業としての報酬を求めていたのでしょう。残念ながら、その時点で副業となります。ただ、少しずつではありますが、可能な副業の範囲も広がってきています。また、先ほど述べたような(副業ではない形で小説を書く)方法もあるので、いずれにしても所属先に事前に相談すべきだったと思います。本人は依願退職したとのことですが、副業の報酬だけで自立した生活を営むことは難しそうです。無断副業の代償は大きかったと言わざるを得ません。

 とはいえ、現在の制度が望ましいとは必ずしも言えません。企業も副業を認めるようになってきていますし、副業によって視野が広がることで本業にもプラスになると言われています。また、専門的な分野で高度な能力を持った人材を副業として求める自治体も出てきています。自治体職員も、もっと副業ができるようになっていくことは間違いありません。その時には、小説を書くことも(どういう分野の小説を書くかも考えなければなりませんが)可能になるのではないでしょうか。

 その意味では、今回のケースは時代を先取りしすぎた点もあるように思います。公務員の副業については、学生の注目度も高いように感じるので、私も引き続き動向を注視していきます。

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