土曜日企画「ここで差がつく!地方公務員をめざす学生が知っておきたい最新ニュース」-あらためてコーナーの趣旨を紹介:公務員試験を受験する人がニュースをしっかり読むべき「3つの理由」

 このコーナーでは、私が毎日ニュースを厳選し、Twitterを使って簡単なコメントを付けて紹介しているものの中から、1つに絞って詳しい解説をしています。今回は、公務員試験を受験する人にとって、なぜこのコーナーが重要なのか理由を3つ説明したいと思います。
 もちろん、このコーナーが役に立つのは、公務員試験を受験する人だけではありません。公務員になってまだ日の浅い、若手職員の方にも役に立つと思っています。今回は、現役公務員の方にも役立つ理由も含めて書いてありますので、現役公務員の方々にもご覧いただきたいと思います。

 1つ目の理由は、公務員試験の時事問題対策として有益だからです。正確には公務員試験に「時事問題」という科目はありませんが、試験には法律の改正や最新のデータ・政策・情勢などが出題されます。これが時事問題と呼ばれるものです。最新の情報が必要なので、一般的な対策は試験本番の直前にまとめて勉強することでしょう。「速攻の時事」(実務教育出版)などの対策本も直前期に発売されます。基本的には「時事問題は直前期にまとめて」という形で大きな問題はないと思います。
 しかし、直前期にいきなり時事問題に取り組むと、少し違和感があると思います。なぜなら、通常の試験対策の時には脇目も振らずに勉強してきたので最新情報をフォローしておらず、時事問題の内容が今のことなのかが分からず、身近に感じることができないからです。時事問題は、まさに今、起きているホットなことなので、リアルタイムでニュースに触れておくことによって言葉や数字だけでなく、肌で感じることができます。それが、直前期の時事問題対策の時にも「ああ、確かちょっと前にニュースになってたなぁ」と思い出すことで、より身にしみて学ぶことが可能になります。そこで、直前期ではなくても少しでも良いから、リアルタイムでニュースをフォローしておくことが望ましいわけです。

 第2の理由が、面接対策です。面接ではいろいろなことが聞かれます。「なぜ公務員になりたいのですか?」「自分の長所は?」といった定番の質問は、ほとんどの学生が万全の準備をするでしょう。それはもちろん大切なことです。しかし、「最近気になったニュースは?」「このニュースについてどう思いますか?」という質問も、定番ではないものの聞かれる可能性があります。「とりあえず当日に新聞を買って適当にニュースを選んでおけば良い」と思うかもしれませんが、実は面接官となる公務員の幹部の方々はニュースに大きな関心を持っています。なので、適当に答えたかどうかが容易に見抜かれます。逆に言えば、しっかり回答できれば「良いところを見ているな」「面白い考え方を持っているな」と、面接官を唸らせることもできるわけです。そうなると、面接官も身を乗り出してさらに質問してくることもあるでしょう。そこで、ある程度詳しくニュースの内容も掘り下げて知っておけば質問に答えることもでき、評価は大きく上がるはずです。マイナーな質問だけに「あまり準備していないだろうな」と思って聞いてくるでしょうから、鋭い答えが出てきた時は、面接官もきっとびっくりして、「この学生はすごくニュースを見ているな」「仕事をする準備がすでにできているな」と感じてくれるわけです。

 最後の理由として、広い視野を持つことができるからです。これは、公務員試験対策のためだけでなく、現役公務員にも当てはまります。試験対策では、試験に出る科目の勉強に集中します。確かに幅広く出題されますが、あくまで試験科目に過ぎません。現役公務員でも、配属された部署の仕事には一生懸命取り組むと思いますが、縦割り組織のため他の分野にはなかなか注意が及ばないものです。
 しかし、公務員試験対策といっても、合格して勉強を終えれば忘れて良いわけではありません。公務員としての仕事に必要だから勉強するわけです(法律のように仕事に直結するものもありますが、数的推理のように思考訓練として関係してくるものもあります)。したがって、試験対策として勉強していることが公務員の仕事にどう関係しているのかを、最新ニュースを通じて考えることができます。そうすると、勉強へのモチベーションもさらに高まると思います。また、現役公務員には配属された部署の仕事を幅広い視野から捉える機会となり、仕事の質を高めることができるでしょう。こうした理由からも、日頃ニュースに接しておくことは大切になるのです。

 以上、公務員試験を受験する人がニュースをしっかり読むべき「3つの理由」について説明しました。これからもニュースを毎日Twitterで紹介し、土曜日には解説記事を掲載していきたいと思います。できるだけ短時間(5分以内)で、しかも気軽に(SNSやネットで)確認できるようになっていますので、これからもご覧いただけると幸いです。

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