公務員の仕事紹介-公務員の宿日直
今回紹介する公務員の仕事は、通常業務とは別の仕事になりますが、たまたま別の場で話す機会があったので、紹介したいと思います。それは「宿日直」です。
公務員の仕事には、24時間・365日で対応すべきものが多くあります。例えば、水道や道路などに不具合があれば、すぐに出向いて解決しなければ生活に支障が出ます。これは水道や道路の担当部署の職員、もしくは関連事業者と連携して対応する業務です。また、地震や台風などの自然災害もいつ起こるか分かりませんので(さきほど早朝も少し揺れました)、対応が必要になります。これは防災関係の部署を中心に、職員の役割が割り当てられているはずです。
同様に、戸籍の仕事も婚姻や死亡などの届出は、いつでも窓口対応しなければなりません。最近では、元号が令和に変わった日に婚姻届けを提出するため、休日の役所が臨時窓口を設けて対応した、というニュースなどが、記憶に新しいところです。
公務員の宿日直は、こうした仕事のために行うものです。男性職員は宿直、つまり役所に泊まって対応に当たります。土日は日直、つまり日中も窓口業務に当たる必要があります(こちらは女性職員が中心でした)。私が現役公務員の頃には、2か月に1回くらいの頻度で宿直業務が回ってきました。届出や市民からの問い合わせなどが少なければ、特に何もすることはありませんが、多い時もありました。また、年末年始も時々回ってくることがあり、正月に日直をした記憶があります。さすがに届出は少ないので、のんびり過ごしていました。
現在、宿日直はすべての自治体で行われているわけではありません。職員が従事するのではなく、業者に委託しているケースもあります。職員の負担を減らす意味もあるのでしょう。ただ、宿日直は通常の仕事では経験できないこともありました。宿日直は2人の職員が担当していて、別の部署の方と一緒になるケースが多かったです。また、年齢層も若手とベテランの組み合わせでしたので、私が若手の頃に宿直をした時は、日頃話す機会のない先輩とコミュニケーションができる貴重な場でもあったと思います。昔の仕事の話をよく聞かせていただきました。今となっては、とても懐かしい思い出ですし、今の仕事で経験できる自治体は少ないと思いますが、窓口としては必要なことだけでも知っていただければ、と思います。