合格できる!公務員試験の勉強術:面接官の気持ちを考えてみた

 公務員の面接試験が本格化し、短期間で複数機関の面接に望む方も多いと思います。1次試験と違うのは、受験先によって対策が大きく異なるため、併願の負担が大きくなることです。1次試験では対策が基本的に同じなので併願の負担は少ないのですが、面接はまったく逆になる、ということになります。1次試験が思いがけず合格した場合、それは喜ばしいことですが、短期間で面接の準備をしなければならず、志望順位が高い受験でなければ思い切って辞退する、という選択肢も考えられます。

 さて、今回のテーマも面接対策ですが、面接は受験生が「入りたい」という気持ちを伝える場である、とよく言われます。確かにその通りなのですが、逆に面接官が「入ってほしい」と受験生に思ってもらう場でもある、と思います。先に述べたように、1次試験に合格しても面接を辞退するケースもあります。さらに、面接を受けて合格しても採用を辞退するケースもあるわけです。そのため、面接は合格者を選ぶ人物試験ですが、採用したい人数を確保するための場でもあることになります。

 特に、合格レベルの受験生は他の行政機関に逃げられてしまうことも多くあります。そのような学生の場合、面接の場は逆に面接官が「うちに来てくれませんか?」とアピールする場でもあるでしょう。面接の印象が悪ければ合格しても辞退する可能性があるので、面接官もまた受験生の面接を受けているような感覚があると想像します。

 だからと言って受験生が「入ってやる」という気持ちで面接に望んで良いわけではありません。「入りたい」という気持ちは大切ですが、「どうしても入れてください」と懇願するような場でもない、と思っています。1次試験を通っている、ということは公務員としての基礎的な知識や能力はあるわけです。したがって、面接は受験生と行政機関の間での、気持ちと姿勢のマッチングだと思います。互いが、「この職場にこの人が合っているかどうか」を判断する機会と捉えて、受験生は面接を受けるだけでなく逆に面接官を冷静に見て、「自分が働きたいと思える場所かどうか」を判断する場でもある、と言えるのではないでしょうか。

 その方が面接の本質を正しく表しているように思えますし、また、受験生もそのように考える方が面接に落ち着いて望むこともできるのではないか、と思います。

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