ここに注目!公務員が気になるニュース:公務員の武勇伝は、今でも学ぶ点が多い

 このコーナーでは、今週ツイートしたニュース記事の中から特に印象に残った1つをピックアップして、掘り下げてみたいと思 います。
 今週は、次の記事を取り上げたいと思います。

 ゆりかもめの巨大ループ、過去に例のない工事…採算見通し提出に運輸省は「出直してきなさい」

 この記事について、私は次のようなコメントをしました。

 公務員がこうした大規模なプロジェクトに関われるのは、大きな魅力。大都市でなく中小自治体こそ、そうしたプロジェクトの存在感は大きい。

 先輩公務員がどのような人生を送ってきたのかを知ることは、公務員をめざす学生にとっても、大いに参考になります。特に、さまざまな苦労を重ねて、大きな成果を残したという話は、自分もこうしたストーリーの主役になれるという希望を与えてくれます。

 もちろん、なかには先輩の自慢話や武勇伝を無理矢理聞かされて嫌な思いをすることもあるでしょう。また、「それにひきかえ、今の若いヤツはなっとらん!」などと言われたら、怒りたくなってしまいます。そういう人もいるので気をつけたいのですが、今回の記事の話はとても夢を与えてくれるものでした。

 公務員の仕事にスポットライトが当たることはほとんどなく、政治家である上司の手柄になりがちですが、それを支える公務員がいないと成り立ちません(政治家の側も、部下である公務員に励ましや感謝の気持ちを陰で伝えてくれる人は、信頼されます)。特に地方公務員は、国のように新しいルールを作る仕事が少ないのですが、それを上手に活かして地域に最適な政策を企画・実践していくことと、現場から国のルールに影響を与えることなどで、大きな存在感を発揮することができます。

 このように、公務員は決してルーティンをひたすら機械的にこなす存在ではありません。そうした仕事もあるにはありますが、これからはAIの登場などによって、劇的に減っていくでしょう。特に地方公務員は、地域の現場にあるリアルをしっかり捉えて、最適な政策を創造すべき存在として、これからますます重要になってくると思います。公務員の仕事にも、夢を持ってほしいです。

 特に中小自治体では、ホールや住民向け施設も他の民間施設に比べて大きな規模のものが多くあります。「自分がこれに関わった」との誇りを持てる大きな魅力が、中小自治体の公務員にはあるように思うのです。小さな規模・組織だからこそ、自分の存在感を高めることができるのです。企業の場合だと中小企業は不安定な印象があり就職に躊躇してしまうかもしれませんが、公務員の安定感は基本的にどこも同じなので、むしろ中小規模の自治体の方が魅力的かもしれません。

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