公務員試験の勉強法:模擬試験は自分を知るための良い機会、結果に一喜一憂しない

 サッカーのワールドカップが開幕し、日本はドイツに歴史的勝利を果たしました。かつて、初めてのワールドカップ出場を勝利寸前で逃した「ドーハの悲劇」になぞらえ、今回の同地での勝利を「ドーハの歓喜」と報道されています。

 選手も試合直後のインタビューでは気分が高揚し、喜びの声を発していました。ただ、ほとんどの選手がこんなことを言っていたのも印象的でした。「結果に一喜一憂することなく、次の試合に向けて準備する」。監督も同じことを言っていたようです。

 試合は、普段の練習の成果が問われる場所であり、選手やチームの目標です。特にワールドカップは、おそらく最大の目標であり、多くの選手が「この日のために4年間、1日も妥協せず過ごしてきた」と、非常に高い目標として捉えていたと思います。それだけに、今回の勝利は本当に歴史的かつ大きな意義があると思います。

 それでも、「結果に一喜一憂しない」と口々に発しているのは、今回の試合が本当の目標に向けてのスタートだからです。むしろ、「冷静に課題を洗い出して次の試合に備えたい」と述べる選手もいました。勝利に酔いしれ、浮かれることなく次に向けて緊張感を保とうとしていることが伺えます。

 公務員試験でも、結果に一喜一憂するのは好ましくありません。例えば、模擬試験は本番ではないので、良い結果を出しても意味はありません。本番への自信がつくでしょうが、人によっては過信を招き、かえって勉強しなくなる人も出てくると思います。

 模擬試験は、自分の強みと弱みを冷静に把握し、次へのステップアップに向けて何をすべきか、次の目標をどこに設定するかを考えるための題材として活用すべきだと思います。仮に良い結果でなくても、それが今の実力。底上げを図っていかなければならないのです。結果に落ち込むよりも、それを知って次に進むきっかけを与えてくれたことを良しとすべきなのです。ひたすら頑張る、という根性論や精神論ではなく、何をどう頑張ればどの程度の結果が得られるのかを具体的に考え、それに向けて着実に行動していくこと、そのための大切なきっかけが模擬試験だと思います。

 もっと言えば、公務員試験の本番でさえも結果に一喜一憂するものではないのかもしれません。なぜならば、最終的な目標は「公務員になること」ではなく、「公務員として社会に貢献すること」にあるからです。公務員試験の合格は、あくまでもスタートラインにすぎません。最終的な目標は、その後のキャリアの過ごし方にあります。極端かもしれませんが、公務員試験の第1志望に合格しなかった場合でも、もっと言えば合格が1年遅れた場合でも、その後の過ごし方で最終的な目標を実現できるのです(目標も変わっていきます)。

 繰り返しますが、模擬試験、あるいは試験本番でさえ、結果に一喜一憂して自分を見失うようなことは、避ける必要があります。それは、むしろ好ましくない結果を最終的にもらたしてしまう可能性につながるからです。

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