連載企画:誰でも無理なく合格できる!公務員試験の勉強術「試験の結果にかかわらず、成功も失敗も「正解」にする姿勢が重要 」

 公務員試験も面接のピークを過ぎ、現在は期待と不安が入り交じったなかで合否の結果を待っている、という状況になりつつあります。もちろん合格すれば嬉しいでしょうし、不合格ならば残念に思うものです。それは誰でも同じことだと思います。ただ、不思議なもので、結果だけに注目すると、全部合格した人もいれば、第1志望だけ合格だった人、第1志望ではないがとりあえずどこかに合格できた人、第1志望以外は全部合格だった人、など、実にいろいろです。しかも、それらの結果は勉強の成果ばかりでもなく、万全の準備をしても不合格だった人もいれば、ほんの少しの準備だけでちゃっかり合格できた人もいて、本当に世の中は不公平なものだと言わざるをえません。

 しかし、私が思うのは、どんな結果でも「正解」にすることの方がはるかに重要なことではないか、ということです。私の経験ですが、大学受験では第1志望に合格できず、失敗に終わりました。しかし、その反省を活かして公務員試験には合格することができました。その後、公務員を退職したのは偶然の成り行きですが、現在、大学の教員になることもできました。大学に来ると、先輩や同僚の教員には、私が入れなかった大学の出身の方も多数おられ、一緒に仕事をしています。それを知って、結局、大学受験の失敗を取り戻し、自分のしたいことができているような気持になります。つまり、失敗を「正解」にすることができたのだと思います。

 逆に、私が知っている地方公務員の中には、一生懸命勉強をして第1志望に合格したものの、職場環境や仕事内容が合わず、せっかく合格したのに退職してしまう人もいました。合格という成功を得たにもかかわらず、それを「正解」にできなかったのです。もちろん、その人の自己責任だけで済ませられるものではなく、周囲の環境や運による部分も大きいと思います。しかし、合格という形で成功しているだけに、本当に残念と言わざるをえません。

 このように、試験は結果そのものよりも、それをどのように自分の「正解」に導いていくのかが重要です。東大受験の大ヒットドラマ「ドラゴン桜」の最終回では、東大受験に合格できた学生にも不合格だった学生にも、これからどうするかを学生それぞれが話したことに対して、担任の桜木先生(阿部寛さん)が「すべて正解だ」と言っています(原作のコミックにはありません)。ドラゴン桜は東大合格メソッドを伝授するものと思われていますが、個人的にはこの最後のシーンが合格メソッドと同じくらい(いや、それ以上かも)重要ではないか、と思っています。

 公務員試験に合格した皆さん、おめでとうございます。合格を素直に喜びつつ、自分の進路が「正解」になるよう、これからの活躍をお祈り申し上げます。また、不合格だった方も、結果は残念ですが、それをどう「正解」に結びつけるか、まさにこれからが真価・底力を発揮すべき時です。前を向いて、自分だけの「正解」に到達してください。その時、不合格の結果は合格以上の価値が生まれると思います。

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