連載企画:リアル体験!地方公務員の仕事紹介「公務員の仕事としての「夏のイベント」」

 お盆休みや夏の甲子園も終わりましたが、まだまだ暑い日が続きます。さすがに朝や夕方は暑さも落ち着いてきましたが、日中は相変わらずの猛暑で、水分補給や休憩など体調管理をしつかりする必要があります。

 さて、今年は夏のイベントが各地で大規模に行われました。花火大会には、どこも多くの方が訪れ、観覧席の有料化や大混雑などの模様がニュースになりました(私の地元では、台風のため今年も中止となってしまいました)。また、盆踊りや夏祭りなども、新型コロナ以降で久しぶりの開催となり、賑わったようです。この記事をお読みの方で参加した方も多いと思います。

 夏のイベントは地方公務員にとって、「仕事」になることがあります。それは、通常の仕事ではなく、まさにイベントのための仕事です。例えば、花火大会は観客の誘導や案内、交通整理などです。担当部署の職員でなくても、多くの部署の協力が必要なので、「動員」が行われます。

 夏祭りも基本的には同じですが、私は職員互助会の一員として踊りに参加したこともあります。特に、若手職員は元気な踊りを見せることで、祭りを盛り上げていました。私も何年か参加しました。もちろん練習もあり、仕事が終わってから体育館に集まって、5回ほど練習をしました。本番の前日には市長の前で披露し、激励の言葉をいただきました。また、終わったあとのビールはとても爽快だったことを懐かしく思い出します。仕事であまりコミュニケーションをする機会が少ない方々(保育士さん、看護師さん、出先機関の方々なども)とも話す機会があり、体を動かした後なので笑顔で話ができました。

 交通整理などの動員では、事前の説明会でイベントの概要や職員の配置と担当者、来訪者からの質問への回答内容など、必要なことを一通り聞いて、当日の仕事に臨みました(こうしたイベントの段取り(ロジ)は、地方公務員の得意技です。大学教員になった今も、段取りを任されることが多くあります)。毎年の恒例行事ならば、大きな混乱はありません。ただ、天候に左右されるイベントは注意が必要です。また、仕事だとイベントを楽しめない、と思うかもしれません。確かに、移動したり歓声を上げたりすることはできませんが、花火大会などは近いところで見られることもありますし、タレントさんなどが来るイベントでも近くで見られることもあるので、その場合はラッキーです。

 なお、こうした動員も仕事なので、休日にイベントの仕事をした場合は代休を取る(平日に休みを取って相殺する)ことができます。ボランティアではありません。通常の地方公務員の仕事とは異質なものですが、夏のイベントはなかなか貴重な体験ができると思います。

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