木曜コラム「公務員の仕事」第8回-1年目からの成長:仕事の合間にしたこと

 仕事に慣れてくると、仕事中でも緊張するばかりでなくリラックスできる時間が増えてくる。そこで、仕事の合間にどのような過ごし方をしたかを紹介したい。

 例えば、1つの仕事に区切りをつけて次の仕事に取りかかる前に、デスクでお茶やコーヒーを飲んで少しリフレッシュできるようになる。勤め先には地下に売店があったので、少し疲れた時は売店でコーヒーなどを買ったりもした。こうして、再びパワーを貯めて、次の仕事に進んでいくのである(あくまでも次の仕事のためで、サボることは許されない)。

 あるいは、少し仕事が空いた時は、日頃できないこともできる。例えば、書棚にある大量のファイルを見て、どのような資料がどこにあるのかを見ておく。こうしておけば、後でいざ資料が必要になった時でも、慌てることなく資料を探し出すことができる。もちろん最近はデジタル化が進んでいるので検索すればすぐに出てくるのかもしれないが、書店でもリアル書店がいまだに重宝されるように、紙の資料を見渡しておくことも思わぬ発見につながることが多い。

 さらには、法律や条例、規則を勉強しておくことも重要である。税務課に所属していた時は税務六法や実務マニュアルなど、細かいところまで読んでいた。また、財政課に所属していた時は財務規則など、企画の仕事をしていた時は各地の政策情報などを集めていた。さらには、データ分析なども行って、今後の仕事に活かせるアイデアなどを練っていたように思う。

 さらには、同期や仲良しの職員を訪れて、最近の情勢などを聞くこともあった。これも雑談ばかりではいけないが、何気ない話の中に自分の仕事にも関係する貴重な情報が得られる。相手が忙しければ迷惑をかけるわけにいかないが、良く知っている職員ならばいろいろ教えてくれる。以前同じ部署で仕事をしていた先輩・後輩などは、部署が離れてもそうした関係を続けやすい。公務員は広い視野を持つことが求められる。そうした意味では、自分の業務以外のことも積極的に知る姿勢が必要であろう。

 このように、仕事の合間であっても、ふだんできないことをして次の仕事に活かしてきた。最近は仕事の負担が増えて、こうした時間が減ってきている。目の前の仕事に追われてしまうと、仕事に余裕がなくなるだけでなく、将来展望が描けなくなってしまう。一生懸命働くことは重要だが、長い目で仕事を捉えるための機会も必要で、仕事を減らすか公務員を増やすかしなければ、徐々に行き詰ってしまうのではないだろうか。

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