土曜コラム「今週のニュース」第14回:都市にとっての鉄道ダイヤの重要性

 今週も多くのニュースにコメントをしましたが、今回は次のニュースを改めて取りあげたいと思います。

 JR九州、福岡都市圏で減便へ 来春のダイヤ改定で

 このニュースについて、私は次のようにコメントをしました。

 交通利便性が低下すると大都市圏のメリットは大きく損なわれる。特に鉄道ダイヤは改定頻度が少ないので、影響は長期化する。

 福岡市は人口増加が進んでおり、他の都市から見れば羨ましい限りの発展を見せています。もちろん政令指定都市ですから、大都市としての魅力も大きいと思います。空港が市街地にあることも強みと言われています。同時に、地方としての良さもあり、ゆったりとした田舎ライフも送れるようです。このように、大都市と田舎の両面を併せ持っているのが、福岡市の特徴だと思います。

 都市にとって、交通利便性は重要です。特に、鉄道は都市の命運を左右する力を持っています。しかし、人口減少とともに旅客も減り、ダイヤ改正で運行本数が減るとさらに旅客が減る、という悪循環に陥ります。特に地方の場合は鉄道路線が廃線となり、バス輸送に交替する地域が現れ、やがてバスも維持できなくなると、コミュニティバスなど自治体が赤字で運営する、という流れになっています。

 新型コロナの影響で、鉄道ダイヤは大きな影響を受けました。東京圏でも、新幹線の間引き運転が行われました。需要が減少すればやむを得ないと思いますが、この場合は増えてくれば比較的迅速に対応できると思います。しかし、福岡都市圏の場合はダイヤ改正で減便されるとのことですから、需要が増えてきてもすぐにダイヤを見直すことは難しいと思います。基本的に大規模なダイヤ改正は年に1回ですから、いったん決まったダイヤは1年間続くからです。

 私が住んでいた北陸地方でも、ダイヤ改正は毎年の注目ポイントでした。特急電車の本数が減らされないか、これまで停車していた特急が通過にならないか、などです。もちろん、こうしたことがないよう鉄道会社(JRなど)に自治体から要請することもありますが、鉄道会社も企業ですし、沿線自治体はすべて同じ要請をすると考えられるので、すべて聞いていたら経営が成り立たなくなることもあるでしょう。

 福岡都市圏の減便は、アジア方面からのインバウンド減少や国内長距離移動の自粛など、新型コロナの要因が大きいと思います。誰もが早い収束を願っていますが、収束して需要が戻ってもダイヤの対応が遅れてしまうと、影響は思わぬところで長期化してしまう可能性があります。もちろん、こうした非常事態への対応は従来通り次のダイヤ改正まで待つことはないのかもしれませんが、いずれにしても影響が長期化しないことを祈るばかりです。

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