水曜コラム「公務員の学び」第18回:ヨコのネットワークを大切にしよう(1)同期の職員

 公務員の日頃の仕事は、所属している部署で上司や先輩・後輩・同僚と大半の時間を過ごしています。それぞれの部署に与えられた使命(所掌事務)を実行するために、部署内の役割分担とチームワークで仕事を進めることになります。部署だけで意思決定ができない重要な仕事は、上司やトップの意向なども踏まえたうえで進めていきます。「タテ割り行政」という言葉が批判的に使われることも多いですが、それぞれの部署が一丸となって上司の指示のもとに動いている姿は、まさにチームとしてハマッているのではないかと思います。これはタテのネットワークとも言えるでしょう。

 しかしタテ割り行政にも問題はあります。例えば、新内閣の下で「タテ割り110番」に投稿が殺到して一時受け付け停止になったり、新型コロナ対策として国民1人あたり10万円を支給するのにマイナンバーカードがほとんど使えなかったりしたのも、タテ割り行政の弊害によるものが大きいと言えるでしょう。

 その意味で「タテ割り行政の打破」は大変重要な課題だと言えますが、タテ割りにも一定のメリットがある以上、タテ割りを壊してヨコ割にすれば済むという問題ではありません。タテ割りの良いところを活かしつつ、弊害をどうやって抑えていくかを考える必要があります。

 そのためには、日頃の仕事はタテ割りのなかでチームとして行いますが、それだけですまない場合はヨコのネットワークもしっかり構築していく必要があります。まず必要なのは、仕組みの見直しです。重要な政策課題に関しては、部署を超えた特別チームを組むことが必要でしょう。また、部署間の定期的な情報交換を行うための場づくりも有効です。

 しかし、何よりも重要なのは人間関係です。特に、同期のつながりは大きいと思います。同期の職員は年齢も近く、いろいろな部署に所属しています(同じ部署に複数人が所属することは少ないです)。したがって、お互い話しやすいです。学校の同級生でポジションも近く、部署の利害関係がそれほど前面に出てこないので、気軽に情報交換がしやすいのです。こうした情報交換を通じて自分の仕事を別の視点から学ぶ機会となり、部署間の連携が実現していくのです。

 同期は単に入った時期が同じというだけでなく、同じ世代として価値観や成長プロセスも共有しています。私は途中で退職しましたが、勤務を続けている同期の職員とは今でもやはり話はしやすいです。定期的に飲み会などもするので、団結力もあります。

 このように、同期の職員同士でインフォーマルな情報交換を日常的に行うことによって、横のつながりが出てくるのではないかと思います。それがタテ割り行政の弊害抑制にも効果があるとすれば、ぜひとも大切にしたいものです。

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