土曜コラム「今週のニュース」第23回:ワーケーションへの新たな期待ポイント
今週も多くのニュースにコメントをしましたが、今回は次のニュースを改めて取りあげたいと思います。
このニュースについて、私は次のようにコメントをしました。
ゴルフがトランプ外交の舞台になるように、ワーケーションは新たな成果をもたらす舞台とも言える。異業種交流会の場としても地方のポテンシャルがありそう。
「ワーケーション」という、仕事と観光をミックスしたスタイルが注目されています。テレワークが広がり、「仕事は会社でするもの」という意識が薄れてきました。会社でなくても、また自宅でなくても仕事ができるのであれば、通信環境と機器等さえあればどこでも可能です。さらに、雇用形態もジョブ型(明記された内容に基づいて雇われる形態)が広がれば、まさに「いつでも、どこでも」仕事ができるようになってきます。
ワーケーションは、観光地を訪れて楽しむと同時に、そこで仕事も進めることです。これまでの観光は、会社を休んで与えられた短い休暇で楽しむしかありませんでした。海外では数ヶ月単位のリゾートバカンスがあるようですが、日本では考えられませんでした。しかし、「いつでも、どこでも」仕事ができるようになれば、観光地に長く滞在しながら、そこで好きな時間に仕事ができる可能性が出てきます。それがワーケーションへの期待です。
今回の記事は、ワーケーションにさらなる可能性があることを示唆しているように思います。ワーケーションで観光地で楽しむ時間と仕事の時間を分けるのではなく、楽しむ時間に異業種交流を取り入れることで新たなビジネスが生まれるのではないでしょうか。
安倍前首相とトランプ大統領のゴルフ外交が何度か報じられますが、ゴルフというスポーツが両者を親密にして外交の発展をもたらすと言えます。企業経営者でもゴルフがビジネスの舞台になることがありますね。このように、観光地でのスポーツやレクリエーションはビジネスにもつながるもので、異業種交流の舞台にすることで、ワーケーションのように仕事と観光をミックスするだけでなく観光そのものが仕事になります。
そこで、地方は観光を通じて異業種交流を促進する政策が期待されるのではないでしょうか。ゴルフに限らず、温泉でも宴会でもバンジージャンプでも、新しいレクリエーションを楽しむ機会がビジネスを生み出す場になれば、行く方も楽しいでしょうし受け入れる側もありがたいのではないかと思います。
まだアイデアの段階ですが、今後こうした動きがたくさん出てきたら面白いのではないかと思います。