日曜コラム「マイ・オピニオン」第24回:スマートフォンで仕事のスタイルが変わる?

 「スマホ依存症」とか「スマホ断ち」とか言われるように、スマートフォンは便利ですが、手放せなくなって大切なことができなくなってしまうことが問題視されています。私もかねてから、こうした機器があると仕事に良いなと思っていましたので、今はスマートフォンをよく使います。個人的にガジェット好きなこともあり、買い替えの頻度も家族にあきれられるほど多いです。まさに「スマホ依存」と言えるかもしれません。

 しかし、私達が使うのはスマートフォンというよりもアプリです。スマートフォンにはいろいろなアプリを入れることができるので、どのようなアプリを使うかによってメリットにもデメリットにもなると思います。

 デメリットの最たるものはネットサーフィンやSNS、ゲームなどでしょう。ついついネットサーフィンをしてしまって時間をムダに過ごしてしまう、SNSのメッセージが気になって仕事や勉強が手につかない、ゲームで多額の課金をしてしまった、ということがよく起こります。確かに、これらは依存症の弊害と言えるので、意識して脱却するかスマートフォンそのものを手放すことも必要になるかもしれません。

 しかし、スマートフォンにはメリットも多くあります。例えば、仕事でメールの返信がすぐにできる、文章の作成が手軽にできる、勉強や仕事のコンテンツへのアクセスや時間管理ができる、などです。ちなみに、今回の文章もスマートフォンで入力しています。音声入力も早いのですが、今回はフリック入力です。これまではパソコンで行っていたものを、スマートフォンですることができるのです。パソコンを立ち上げ、椅子に座ってキーボードを打ち、という作業をすることなく、スマートフォンはトイレの中でも、屋外で立っていても(歩きスマホはNGですが)、ベッドの中でも操作することができます。まさに、「いつでも、どこでも」を実現してくれるツールなのです。

 ただ、Wordの文章作成やExcelの図表作成、PowerPointのスライド作成にはキーボードと大きな画面が必要なので、依然としてパソコンが必要です。しかし、それらは仕上げの段階で使えば良く、アイデア出しや骨子などの作成はスマートフォンでメモ帳などに入れておけばまったく問題ありません。パソコンは仕上げの段階で済むので、仕事や勉強の圧倒的な部分をスマートフォンで進めることができます。

 もちろん、仕事のオンとオフを切り分けたい、という気持ちもあるでしょう。スマホのせいで常に仕事に追われているような環境は、確かに健全とは言えないかもしれません。

 しかし、これからテレワークが多くなり、ジョブ型雇用が普及してくると、むしろスマホのおかげで仕事に追われなくなる可能性も出てくると思います。それは、スマホで「いつでも、どこでも」仕事ができるようになれば、まとまった時間に仕事をする必要がなくなり、むしろ多くの時間でリラックスすることができるのです。

 例えば、この文章はまさに買い物中のスーパーで書いています(前半は自宅で書きましたが)。夜の食材を調達するために、スーパーに来ました。これまでならば、スーパーでパソコンを開くことはできないので、いったん書くのを中断して、スーパーから帰ってから再びパソコンで書いていたでしょう。しかし、スマートフォンならスーパーでも書けます。もちろん、買い物もしていて、途中で立ち止まって書いています。それができれば、帰宅してパソコンも使いますが、スーパーで書いた文章をホームページにアップするだけで済むので、残った時間はテレビや映画を見ることができるのです。

 したがって、これまでは仕事のためにまとまった時間を確保していたのが、まとまったリフレッシュのために細かい時間を仕事に使う、というようなことができるようになるのです。

 もちろん、こうした方法ができるかどうかは仕事の内容によります。しかし、スマートフォンという新しい機器が増えたのですから、誰にでもそれなりに活用できる方法はあります。「いつでも、どこでも」仕事のできるスマートフォンを可能な限り活用して、むしろ充実したリラックスタイムを過ごしてほしいと思います(もちろん、リラックスタイムで思い切りネットサーフィンやゲームをしても良いでしょう)。

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