金曜コラム「文章、プレゼンの基礎」第30回:文章執筆の進捗管理には大きく分けて2つの方法がある

 大学での卒業論文や大学院での修士論文のように、数万文字の長文を書くのはかなり大変な負担です。それまでに同じような経験をすることがほとんどないためなかなかゴールが見通せず、不安に感じる人も多いのではないかと思いますもちろん私も大学の卒業論文を書いたときにはとても苦労したので、誰でも通る道です。その後、私は研究者として長文を何度か書いてきた経験がありますので、それを踏まえて、文章の進捗管理にの方法について述べたいと思います。

 まず、文章の進捗管理には大きく分けて2つの方向があると思っています。

①構成をしっかり整えてから、文章を書いていく

②構成は大まかに済ませ、早めに文章を書いていく

 つまり、構成を考えてから執筆していくという流れは共通しているのですが、どの程度まで構成を準備するかによって、2つのパターンに分けられます。

 ①は、かなり入念に構成を整えてから、文章を書いていくパターンです。構成の決定に長い時間を要しますが、その後の執筆はスムーズに進んでいくと思います。したがって柿を得た後の手直しもそれほどかからないでしょう。これに対して、②は構成をある程度整えた段階で、執筆に移っていくパターンです。そのため執筆にやや苦労しますし、手直しもそれなりに多くなると思います。

 一見すると①の方が良さそうに思えるのですが、私に合っているのは②の方です。なぜならば早い段階で執筆に移っていくために、文字数の確保も早めにできるからです。卒業論文や修士論文には一定の文字数が求められますし、提出期限があります。そのため、多くの方は「これだけの文字数を期限までに埋められるのだろうか」という不安が大きくなります。

 ①の方は執筆そのものはスムーズにできるのですが、文字数の確保が遅くなってしまうため、こうした不安を埋めるのが大変です。もちろん②も後の段階で多くの手直しが必要になるのですが、文字数が早めに確保できているということが安心材料となり、手直しにも余裕が生まれます。個人的には早く安心したいという気持ちが強いのでこの方法の方が私には合っているわけです。

 もちろん、それぞれに合った書き方があると思いますので、皆さんに②をススメているわけではありません。圧倒的に②の方が早く書けるということでもありません。その差はわずかですし、どの書き方であっても一定水準の内容に到達しなければなりません。①の方が合っていると感じる方は、①を選べば良いと思います。

 いずれにしても、長い文字数の論文は数週間で書けるものではありません。数か月から半年はかかると考えて早めの準備をすることをオススメします。その上で、どちらかの進捗管理の方法を選んでいただければ良いでしょう。

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