土曜コラム「今週後半のニュース」第45回:就職活動で親のサポートも重要
今週の後半も多くのニュースにコメントをしましたが、今回は次のニュースを改めて取りあげたいと思います。
就活生が親にされて「よかったこと」「嫌だったこと」ランキング2021
このニュースについて、私は次のようにコメントをしました。
周囲の応援も就活生には重要。後押しになるか、足を引っ張ってしまうか、どちらも起こるので親は気をつけたい。
私の就職活動を振り返ると、本当に激動でした。親からも相当心配をかけて、良いことも嫌なことも言われた記憶があります。
当初は民間企業を考えていたのですが、バブルが崩壊。先輩からは「どこでも入れるよ」と言われていたのが一転、就職氷河期となりました。就職活動を始めた頃は親も安心していたと思いますが、徐々に心配になってきたようです。母親しかいなかったですし、私が長男だったことも心配の原因になったと思います。
最終的には公務員になれたので良かったのですが、決まるまでは毎日不安の日々でした。家庭の雰囲気もあまり良くなかったかもしれません。
今回の記事にも、やはり親からいろいろ言われることは嫌がられるようです。特に、親の価値観がストレートに来ることがあるのは困ります。「安定した大企業に入れ」「公務員になれば一生安泰」「ベンチャーなんて危ない」といったことは、いかにも親が言いそうなことだと思います。もちろん子どもの将来を考えているとは思いますが、どちらかと言えば親自身が安心したい、という気持ちも強いのでしょう。
今は仕事に対する考え方も大きく変わっています。そして、仕事をするのは、そして人生を送るのは本人です。幸福を求めている人はいないと思いますが、親の幸福と子どもの幸福は必ずしも同じではありません。
就職して社会人になれば、責任ある主体として歩んでいくことになります。親がアドバイスするとしても、あくまでも子どもに求められた時、あくまでも子どものためです。親は、子どもに求められるまでじっと待ち、子どもの決断を後押しするアドバイスをする必要があります。これはとても大変な辛抱と愛情が必要なことです。私もまだまだ実践できておらず、容易なことではありませんが、少しでも求められる親でありたいと思います。