木曜コラム「公務員の仕事」第10回-昼休みの風景

勤務のある平日は、12時~13時の1時間が昼休みだった。12時になると、庁舎にNHKのラジオニュースが流れる。全国ニュースと地方ニュースで15分間流れ、職員は食事を取りながら聞いていたり、雑談などをしていた。食事は、自分で弁当を持ってくる人や出前を取る人(部署によって店を毎日変え、まとめて注文していただいた)、食堂や売店に行く人など、さまざまである。ちなみに、私は自宅が近かったので帰宅し、自宅で食事をしていた。自宅の方がリラックスできるし、弁当を作ってもらう手間もかからない。

食事が済むと、ベテラン職員は囲碁大会を始めた。ここは上下関係なしの真剣勝負で盛り上がり、職場の雰囲気も良くなる。それだけでなく、何かあった時でも職場にいれば対応が早くなる。昼休みが終わるチャイムが鳴るまで、囲碁が行われていた。

主婦の職員は、近くのスーパーで買い物をする人もいた。また、書店で立ち読みしたり、銀行のATMに行く人もいた。外出の制約は特にないので(ただし、窓口業務のある部署は職員が交代で当番となり、昼休み中でも窓口対応をした)、13時に戻ってくれば問題はない。窓口業務メインの部署は、交代で休憩(11時~12時、12時~13時、13時~14時など)をとっていたように思う。

最近はベテラン職員も退職し、昼休みに囲碁をする光景はほとんど見られなくなった。また、省エネのため職場も暗くなる。仕事の疲労もたまっているから、自席で寝ている人が増えたと思う。私も昼寝をしていて、午後またスッキリ仕事ができる。

もちろん、スマホを見ている職員も多い。昼休み中であれば問題はない。つかの間、仕事から離れて、気持ちの切り替えにはなるだろう。

昼休みの光景も、時の流れで大きく変わったと感じる。昔のような賑やかな昼休みは、もう見られないかもしれない。

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