日曜コラム「マイ・オピニオン」第18回:公務員からドラマ「半沢直樹」はどう見えるか
いよいよ今日で、大人気ドラマ「半沢直樹」が最終回を迎えます。私も前シリーズから大ファンで、長らく待ち望んでいた分、今回さらにパワーアップしたドラマに毎回クギづけになっています。それも、いよいよ今日で最終回です。 クライマックスがどうなるか楽しみですが、それだけに終わった後のロスが大きくないか心配です。
そこで、今日はドラマの人気に乗じて、投稿内容もタイトルのようにしました。
ドラマの中で出てくる公務員で代表的なのは、片岡愛之助さんが演じる黒崎です。ドラマでは「証券取引等監視委員会事務局証券検査課統括検査官」と長い肩書を名乗っていましたが、金融庁や国税局などに異動し、それぞれ半沢直樹と対峙していました。
※江口のり子さん演じる白井国土交通大臣も、公務員です。政治家ですが、国務大臣は特別職の公務員になります。ただ、大臣は公務員とはいっても特殊な立場なので、ここでは深入りしないでおきます。
黒崎検査官は非常に横柄な態度で、民間企業を見下したような雰囲気があります。検査に乗り込んで職員のパソコンを押収したり書類を投げつけたりするなど、やりたい放題です。私は金融機関に勤めていたわけではないので、検査官の日頃の態度は分かりません。しかし、地方自治体も検査を受けることがあります。それは、会計検査です。国から補助金等を受けて地方自治体が事業を実施した場合、補助金を適切に使ったかどうかを検査するのが会計検査です。担当する機関は会計検査院になります。
私も検査の場に立ち会ったことがあります。検査官の方が書類を細かくチェックし、疑問があれば素早く的確に答えなければなりません。受け答えが上図にできなければ印象が悪くなってしまいますし、余計な疑念を深めてしまいます。確か第1シリーズでは黒崎検査官の問いに適切に答えられなかったことで、雰囲気が悪くなるシーンがありました。
もちろん、実際の検査の場で検査官があれほど横柄な態度をとることはありません。むしろ、丹念に書類を確認している間は互いに口を挟まないようにしないと、集中できなくなってしまいます。無言の時間がしばらく流れ、時々質問された時に答える、という形で淡々と進んでいきます。質問に答える際には、その淡々とした雰囲気を壊さないように気をつけていました。
検査で問題が発覚すると、国から受けた補助金等を返還しなければならないこともあります。例えば、認められていない使い道に補助金を使ってしまった場合などです。そのため、検査の場は大きな緊張感があります。特に何も指摘されず検査が終わると、本当にホッとしたことを覚えています。
まもなくドラマ「半沢直樹」の最終回が始まります。今日は、そんな自分の公務員時代を思い出しながら、ドラマを楽しみたいと思います。