連載企画:誰でも無理なく合格できる!公務員試験の勉強術「面接の準備は「最後まで粘る」ことが他の試験よりも大切 」

公務員試験も1次試験のビークが過ぎ、2次試験が本格的に始まろうとしています。ここからは、面接対策です。選択式の1次試験と面接の2次試験では、準備の環境は大きく異なります。選択式問題は多くの受験先で準備することはほぼ同じですが、面接は個別の受験先ごとに準備しなければならず、情報収集と回答の作成に手間がかかります。また、1次試験の合格発表から2次試験の日まであまり時間がなく、年単位で準備できる選択式問題とは準備にかけられる時間が極端に短くなります。最後に、面接は1人で準備することが難しいことです。選択式問題は自分で取り組む環境があればどこでも大丈夫ですが、面接は相手がいなければ本番に近い環境にはなりません。

このように、面接対策は選択式問題への準備と大きく異なる環境で進める必要があります。その分、密度の濃い準備をしなければならないのですが、さらに気をつけなければならないことがあります。それは、「終わりを意識してしまうこと」です。

1次試験は第1関門なので、まだ完全に試験が終わったわけではありません。最近は1次試験で多くの受験生が合格するので、1次試験の重要性が低下し、「合格しないと話にならない」という状況になっていると思います。これに対して、2次試験は合格と同時に採用決定、つまり長かった勉強生活から解放される瞬間でもあるため、本当の終了でもあるわけです。そこで、気をつけなければならないことは「2次試験が終わる前から試験後の自分をイメージしてウキウキしてしまうこと」なのです

脳科学者の林成之氏(水泳の北島康介選手を脳科学の面からサポートしたことで注目された方です)は、「レース中にゴールを意識した瞬間にパフォーマンスが落ちる」と述べています。これが、オリンピックの決勝で、ライバルの選手と激しい金メダル、争いをしている最中に起こればどうなるか、ゴール目前でライバル選手に追い越されて金メダルを逃す、といった結果になるかもしれません。同じように、2次試験が始まる前から「終わった後に何をしようかな」と考えて気が緩んでしまうことで、面接のパフォーマンスに大きく影響する可能性があるのです。

これを打ち破る方法は、とにかく「最後まで粘る」しかありません。どんな試験でも、合格ラインぎりぎりのところに多くの受験生が集中します。つまり、ほんの少しの小さな失点が合格と不合格への大きな分岐点となってしまうのです。圧倒的な差をつけて合格、または圧倒的に体力と不合格という人もいるにせよ、その人数は決して多くありません。だからこそ、最後まで粘れるかどうかがほんの少しの差であっても合否に大きく関わるわけです。

「終わった後に何をしようか」と考えることは、そのための体力や気力を2次試験の前に温存しておこう、という姿勢を生んでしまいます。試験前に、そのようなことをするのは、ゴール前にブレーキをかけるようなものです。ここまできたら、最後の最後まで力を尽くす気持ちで、気持ちを緩めることなく頑張ってください。

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