月曜コラム「公務員への道」第3回:面接の小技-質問にズレた回答は二重の意味で避けたい
公務員試験に限らず、面接では、聞く側がある程度質問を用意し、答える側もある程度回答を用意している。ただし、用意した質問と回答だけで進んでいくわけではなく、少し違った角度から質問を投げかけたり、全く用意していなかった質問が突然出てくることもある。どのような質問であっても、面接の場では聞かれたことに答えることが必要である。
用意した回答にぴったり合った質問であれば、準備したものをそのまま答えても良いかもしれない。しかし、そうした質問が多いとは限らない。質問が想定していたものと少しでもずれていれば、回答もそれに合わせて少しずらさなければならない。
また、まったく想定していなかった質問には、その場で答えをひねり出す必要がある。そうした質問への答えを本人が用意していたかどうかは、その時の反応でも大体分かる。しかし、その時は、答えを用意していたかどうかよりも、その場でしっかりと答えられたどうかが重要なので、日頃からとっさの時にも言葉が出るよう練習しておくのが望ましい(ムチャ振りに耐える練習が効果的ではないか)。
むしろ、困ってしまうのは、質問が想定していたものよりと少しずれている時に、用意した答えをそのまま言おうとしてしまうことである。本人はできるだけ用意した回答の方が言いやすく落ち着いて答えられるかもしれない。しかし、聞いていた質問と違う答えが返ってくると、聞く方は違和感を覚える。かえって、準備してきたことをそのまま言ったことが露呈してしまい、「アレンジが効かない人」という印象を与えてしまう可能性もある。
そこで、どう準備すべきか。ある程度回答を用意することは大切だと思うが、 Q & Aの形で質問と回答を強くリンクさせるよりも、回答のひきだしをいくつも用意しておいて、その場で自在に引き出せるようにしておく戦略の方が良いのではないか。
もちろん面接には色々なタイプがあるのでこれが全ての人に当てはまるとは限らないが、用意した答えをそのまま行って満足してしまう人もいるようですのであえてアドバイスしたい。