月曜コラム「公務員への道」第22回:一次試験に合格するための条件③迷い方のパターンを知り、対処法を決めておく
一次試験の問題は、基本的には5つの文章(選択肢)を読み、そのなかから正しいもの(or誤っているもの)を選ぶような形です。計算問題など、すぐに正解が見つかれば他の選択肢と迷うことはないでしょう。しかし、そうでない問題の場合は、確実に間違っている選択肢をまず外して、残ったもののなかから最も正解に見えるものを選ぶことになるでしょう。最後の1つに絞り込むまでには、多かれ少なかれ迷いが生じることになります。センター試験などでも経験しているでしょう。
しかし、公務員試験はそうしたものばかりではありません。工夫を凝らされた複雑な問題も出ていて、迷い方にもバラエティが生まれるのです。
例えば文章に空欄があり、そこに入る語句を選ぶ問題があります。それが次のような文章だとしましょう
(A)は(B)年に(C)と(D)を行った。
そして、選択肢は次のようになっています。
①A〇〇 B×× C△△△ D□□
②A〇〇 B××× C△△ D□□□
③A〇〇 B××× C△△ D□□
④A〇〇〇 B×× C△△△ D□□□
⑤A〇〇〇 B×× C△△ D□□
このような場合に、すべてのアルファベットに入る正しい語句を選ぶ必要があります。しかし、ここですべてに確信を持てる正解を選べるとは限りません。例えば、AとDは易しいけれどもBとCが難しい時などのようなことがあると、正解を絞るのが難しくなります。単純に5つの文章から1つだけを選ぶ場合は、少なくとも2つか3つくらいに絞れることが多いですが、上のような問題では絞り込むことがかなり難しくなります。
また、次のように複数の文章から正解の組み合わせを選ぶような問題もあります。
文章A
文章B
文章C
文章D
①AとB
②AとC
③AとBとC
④CとD
⑤BとD
このような問題の場合は、どれかの文章が確実に正解か不正解かが分からないと、迷ってしまいがちです。例えば、Bが確実に正解だとすれば②④は選択肢から外れますが、AかDも正解に見える場合、選択肢にAとBとDが正解というものがないため、AとDのどちらかが必ず不正解となります。正解を選ぶのではなく不正解を選ばないといけない、というパターンです。ここでは、どちらも捨てがたい…と迷うようなことが起きます。
もちろん、いろいろな迷い方をするのは、仕方のないことです。どれだけ勉強してもすべての問題を迷うことなく解けることはあり得ないので、大切なのは迷ったときにどう対処するかをあらかじめ決めておくことだと思います。
例えば、「最も若い番号を選ぶ」「前の設問と同じ番号を選ぶ」などです。根拠はありませんが、破談がつかない以上、思い切るしかありません。得点できないかもしれない問題に迷っている時間と迷うことで高まる不安を解消することを優先した方が、他の設問で正解を得やすくなるので、こうした対応の方が良いのではないかと思います。