木曜コラム「公務員の仕事」第30回:公務員の残業-「ブラック霞が関」は地方公務員にも当てはまるか?(議会対応)

 今週の書籍紹介で取り上げた「ブラック霞が関」は、国家公務員総合職いわゆるキャリア官僚に焦点を当てたものです。始業7時、終業27時というのはさすがに異常としか言いようがないののですが、それは国家公務員総合職だけの話ではないのか?、地方公務員でも似たようなことがあるのか?、大いに気なるのではないかと思います。そこで、私の経験を基に述べてみたいと思います。

 ここでは、国会対応の問題について述べたいと思います。国会対応とは、国会における議員からの質問を受け、それに対する答弁を作成することを表しています。国会中継をテレビでご覧になった方も多いと思いますが、そのシナリオ作りが国会対応と言えるでしょう。こうした仕組みは、地方議会でもあります。議員からさまざまな質問が出てきますが、質問の内容によって担当課に割り振られ、それぞれ答弁内容を作成するのです。国民や地域住民の関心の高い分野は質問が集中するので、答弁もたくさん作らなければなりません(逆に質問が出なければ、答弁を作成する必要はありませんが…)。そうした答弁を作成するために残業したことは、私もあります。

 ただ、深夜までの残業を強いられることは、私の経験ではありませんでした。本書では「いつ質問が出てくるか分からないので、出てくるかもしれない場合は待機しなければならない」と書いてありますが、質問が出るか出ないかは早めに分かりました。「議員が時間を守らない」とも本書には書かれていますが、私の場合それはありませんでした。

 また、質問が出た場合に内容の確認をするために議員に聞きに行く、と本書で紹介されています。それは地方議会の場合でも同じです。ただし、国会議員は自分の拠点を構えていたりするので、職員はそこまで出向かなければなりません。移動の時間もかかるでしょう(オンラインはなかなか進んでいないようです)。一方、地方公務員の場合は庁舎内に控室のようなものがあるので、フロアの移動だけで済みアクセスはまったく問題ありません。むしろ、それぞれの議員に話を聞いている職員が多くいて、行列のできる店のように職員が順番待ちをしているような状況でした。

 このように、確認にかかる負担も、地方公務員の場合はそこまで過大ではなかったと思います。「ブラック霞が関」に紹介されている光景は、国会(議会)対応という点は共通していますが、それが「ブラック」につながっているかどうかは、国と地方で大きな違いがある、というのが私の経験からの結論です。

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