木曜コラム「公務員の仕事」第38回:そろそろ年度末を意識する季節

 2月に入ると、そろそろ年度末を意識するようになります。新年度の予算は議会に提出する前の段階まで来ているので、この時期はほぼ固まっている状況です。あとは、誰が新年度にその業務を担うかですが、人材の配置換えが決まる人事異動は3月下旬まで分からないので、新年度に向けた準備をこれ以上進めることは現段階では少ないです。これから今年度の締めを意識する段階に入っていきます。

 今年度の締めでは、まだ終わっていない事業をしっかり終えることがこれからの主な仕事です。予算は3月31日まで(支払いは5月31日まで)なので、配分された予算の支出をしていない場合や、予算に余裕があって支出を要する場合には、納入(年度内厳守)までにかかる時間を見越して、年度内に納入できるように段取りをつけておかなければなりません。

 ※例えば、文房具なら当日に手に入るでしょうが、チラシや封筒などの印刷などは最低1週間、デザインなども込みの場合は1ヶ月は期間を見ておく必要があります。工事などになれば、金額次第ではもう間に合わないものもたくさんあるでしょう。

 このように、今から間に合うものとして何の支出をすべきなのか、納入を間に合わせるのにどんなスケジュールで進めるべきかを逆算して考え、仕事を進めていきます。年度内の残った期間はあと2か月を切っていますが、年度の締めの作業をしていくのがこの時期です。もちろん、これから新しい取り組みをするような場合もありますが、例外的と言えるでしょう。

 どんな仕事でも期限を守ることは最も大切なことです。それは公務員でも同じですし、特に年度末の場合は待つことは絶対に不可能なので、神経を使います。大学ではレポートが課されることがあり、期限に間に合わないケースもあるかもしれませんが、それを多めに見てくれることがあっても、社会ではありえません。期限を絶対に守ることは、まもなく社会に出る学生の段階から身につけてほしいと思います。

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