月曜コラム「公務員への道」第44回:人事異動で公務員が気になること
いよいよ年度末となり、地方自治体でも人事異動の発表がなされたのではないかと思います。私もこの時期は「今日発表があるのか、ないのか」が気になり、発表されたものをドキドキしながら見て、周りからもどよめきが聞こえる、という光景を毎年経験してきました。
人事異動で公務員が気になるのは、特に次の3つです。
まず、「自分がどこに配属されるか」です。現在の所属を離れて別の部署に異動するのかどうか、異動する先でどんな仕事になるのか、そして昇格するのか、などを確認します。特に異動する場合は、t卯木の仕事が自分にとってやりがいのある分野なのか、残業が多いのかなどを重視します。希望と合っていれば嬉しいですし、合っていなければ残念な気持ち(同時に、自分なりに気持ちを切り替える姿勢)になります。私の場合、希望の部署に配属されたことはありませんでしたが、すべて良い経験になりました(希望の調査はありましたが、全員の希望がかなえられるわけではありません)。今の自分は、配属された部署での仕事の経験があってこそだと感謝しています。
次に気になるのは、「自分の同僚・上司が誰になるのか」です。自分が異動する場合はもちろん気になりますが、異動せず残留する場合でも課長や係長などの上司、一緒に仕事をする同僚が代わることがあります。人間関係ですから相性の合う人もいれば苦手な人もいます。自分が誰の部下として、誰と一緒に仕事をするのかはとても気になります。また、仕事で密接に連携する他の部署についても、メンバーがどうなるのかは気になるところです。
最後に「誰が退職するのか」ということです。定年退職の方は時期が来れば自動的に退職となるのですが、定年前に退職する方もいらっしゃいます。50代後半で退職する場合は後進に道を譲るケースがありますが、50代前半あるいは20代、30代、40代で退職される方も時々います(私は30代半ばで退職しました)。新たな活躍の場に移る方もいますし、家庭や健康など、それぞれの事情があるようです。いずれにしても、こうした退職の方が発表されると「なぜ退職されるのか?」などと話題に上がります。また、退職者の中にはお世話になった方もいるので、年度末までにお礼の挨拶などをします。退職される方には多くの職員が挨拶に来るので、その方の周りは賑やかになります(なお、私も退職して10年以上になりますが、お世話になった方が退職される時は今もお礼の挨拶しています)。
今週は3月31日で年度末を迎えるとともに週末は新年度を迎えます。公務員の職場の光景もこの2日間でガラッと変わります。退職される方を見送る時には感傷に浸るのですが、翌日からは新たなチームで仕事が始まります。今週は大きな変化が起こり、落ち着くのは来週以降になるでしょう。