月曜コラム「公務員への道」第4回:本番では欲張らず、実力を出し切ることを心がける

 事前の準備で模擬試験や面接の練習などを何度かすると、うまくいくこともあればいかないこともある。その日、その時の体調や気分、自分の得意または不得意な質問など、さまざまな要因があると考えられる。練習とはいえ、うまくいけば嬉しくなるし、いかなければ悲しい気持ちになる。練習でうまくいかなかった部分を修正していくことが、成長につながる。

 ただ、いよいよ試験の本番が近づいてきた。ここまで来たら、成長よりも今の自分の実力を出し切ることを心がけた方が良い。本番ではうまくいくかいかないかは、終わるまでわからないが、本番で最もいけないことは欲張ってしまうことだ。合格したい気持ちが強すぎると、欲張って実力以上の結果を出そうとする。しかも、練習でたまに出したこともある結果ならば、本番でも出るのではないかと都合よく考えてしまうのである。そうすると、難しい設問の時に焦ってしまい、気持ちが大きく揺らぐ。そして、普段は容易にできる設問まで対応できなくなってしまい、かえって実力が出せない結果になる可能性がある。そうなった時の悔しさ、後悔は計り知れない。

 以前ゴルフにはまっていた頃、第1打でミスをすると次に取り返そうと欲張ってしまい、ごくたまにしか打てないようなミラクルショットを打とうとしていた。その結果、さらに大きなミスを招き、結果として信じられないような大叩きをしてしまうことが何度かあった。大金を払って楽しいゴルフをしていたのに、台無しになってしまう。実力以上のことを発揮しようとすると、こうしたことが起こるのである。

 なので、試験本番では欲張らず実力を出し切ることを心がけるべきだ。難しい設問が出たら、できなくてもいいという気楽な気持ちで臨んだ方が良い。そこで緊張を切らさず実力を出せる設問に全力を投入すれば、実力どおりの結果が出る可能性が高い。あるいは運良く難しい設問も正解しているかもしれない。それをラッキーと思える余裕も生まれる。

 「練習は本番のつもりで、本番は練習のつもりで」と言われるが、練習を重ねて実力を高めていき、それを本番でしっかりと発揮せよ、ということであろう。 ここまで来たら、これまでの練習で培ってきた今の実力を、本番でいかに発揮するかを優先した方が、最終的には良い結果につながるのではないだろうか 。

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