月曜コラム「公務員への道」第15回:気持ちが乗らない時に勉強を始める方法

 勉強を始めようと思っても、なかなか気持ちが乗ってこないことがあります。夜更かししてまだ眠い、寝坊してしまい落ち込んだ、朝から嫌なことがあった、など、いろいろな理由があるでしょう。私もそうしたことはあります。

 そうなると、朝の勉強が手につかなくなってしまいます。「今日はここまでやろう」「今日は〇時間勉強しよう」と思っていたのに最初から崩れてしまうと、ますます気持ちが乗らなくなります。結局、夕方までモヤモヤしながら過ごして何も手をつけられなかった、となってしまうこともあると思います。そうすると、最初につまづくだけでなく最後まで引きずることになってしまいます。

 そうならないための方法は何かないでしょうか。あります。とてもシンプルですが「とにかく始めること」です。理由は2つあります。それは、①始めることでモヤモヤを忘れられる、②勉強モードに自然に移れる、ということです。

 クイズ番組でもそうですが、人は問題を見ると解きたくなるものです。1つの問題を解けば、2つ、3つ・・・と進んでいくことができます。自転車をこぐときにも、最初は大きな力が必要ですが、いったん動き出せば小さなチカラで進み続けることができます。これと同じように、最初に大きな力が出せれば、あとは自然に勉強モードになります。そのうち、モヤモヤもどこかにいってしまうでしょう。

 私も、こうした経験はよくあります。後で振り返ると「なぜこんなことでグズグズしていたんだろう」と思ってしまうほど、とにかく始めればあっさりと進められるものです。

 ただ、「最初ができないから大変なのに」と思われるかもしれません。確かにそうですが、それも1つの解決方法があるので紹介します。それは、前の勉強を中途半端に終わらせておく、ということです。

 普通は「キリの良いところまで頑張ろう」と考えますから、私の提案はその反対です。キリの良いところで終われば頑張った気持ちになりますし、その日が良い形で終わった感覚にもなるでしょう。だから、キリの良いところまで進めることを否定するつもりはありません。しかし、それが次の勉強を始める壁にもなってしまうのです。

 始めるのに力が必要な場合が多い人は、むしろ「キリの悪いところで無理矢理やめる」方がオススメです。そうすると、中途半端でモヤモヤした感覚になり、早くキリの良いところまで進めておきたい気持ちになるからです。つまり、この気持ちが、次に勉強を始めるときの壁を下げてくれるのです。「前回はここまで進んだ。あと残りはこれだけだ」と記憶が蘇ることで、前回の勉強の感覚が戻って気持ちを後押しするのです。

 勉強法としては異質かもしれませんが、朝なかなか勉強が手につかない人は、ぜひ試してみてください。

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