公務員試験合格者の平均的な勉強時間は、私の知る限り3年生の夏休みで1日3~5時間、直前期で6~8時間程度です。大学受験に匹敵する大きな負担かもしれません。もちろん、これだけ頑張っても合格する保証もありませんし、合格者もすべてに合格しているわけではありません。合格するための勉強法を実践する必要があります(該当ページはここをクリック)。「努力は必ず報われる」とは限りません。報われるような正しい努力をする必要があります。
ここでは、望ましい1日の過ごし方として一般的なことを紹介します。午前中は頭が冴えているので、数的推理や判断推理・経済学など、考える問題に取り組むのが向いているとされます。特に、起きてから2時間後あたりが最も調子が良いようです。この時間帯に通学や移動などは入れず、勉強時間にしたいところです。一日の早目の時間にある程度勉強が進めば、後が楽になるのもメリットだと思います。
また、午後は大学の活動などでまとまった時間はなかなか確保できないかもしれませんし、時々リラックスする時間も必要でしょう。 午前中にあまり進まなかった場合は、午後に回すこともできます そこで、午後は直前期以外は無理にスケジュールを入れず、スキマ時間(通学中・授業の休み時間など)だけで使って苦手分野の暗記を行いましょう。暗記はまとまった時間で一気に行うよりも、短い時間に分けて何度もする方が良いとされています。スキマ時間は暗記にうってつけだと思います。
夜は、法律などの暗記問題に取り組むのが向いています。1日の疲れも出てくるので考える力が残っていないですし、寝ている間に記憶が整理されるので、暗記問題が良いと思います。特に就寝30分前は「記憶のゴールデンタイム」とも呼ばれています。暗記事項や暗記問題で間違えてしまったところなどは、最後にもう一度見ておくと良いようです(実は早朝にもう一度見ておくとさらに良い)。
なお、勉強中にテレビを見たりネットサーフィンをしたり、SNSをすることは勧めません。テレビは録画しておいて午後に見るのが良いでしょう。本当に見たいものだけに絞ったり早見したりできるので、最小限の時間で済みます。また、ネットサーフィンやSNSはせっかくの集中を妨げてしまいます。これらをシャットアウトする時間と見ても良い時間に分けて、メリハリをつけた形にすれば良いでしょう。
人間の集中力は90分しか持たないと言われています。しかも、深く集中できる時間は15分程度のようです(恥ずかしいのですが、私の集中できる時間はもっと短いです)。集中とリラックスを繰り返した勉強がお勧めです(ポモドーロ・テクニックという方法もあるので、興味がある方は検索してみてください。便利なアプリがあり私も使っています)。
受験勉強も昔とはだいぶ変わってきています。かつて「四当五落」と言われていました(私も親から言われました)。睡眠を4時間に削って勉強すれば合格できるが、5時間も寝ていたら落ちると言うことです。今は全く逆で、7時間以上の十分な睡眠をとり脳の活力を保持することが推奨されています。また、スポーツや娯楽などを無理に我慢すると精神衛生上も良くない場合があります。適度なリラックスやリフレッシュが勉強にも良い影響を与えます。「文武両道」で、どちらも充実させたいものです。
いずれにしても、効率的に、できるだけ負担の少ない形で合格点が取れるスケジュールを組んでほしいと思います。