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 公務員試験に合格するための具体的なイメージは、これまでの説明でほぼできたのではないかと思います。この段階までくると「さあ、これから頑張っていこう」という気持ちになるので、おそらくモチベーションも最高潮に達していることでしょう。しかし、勉強の期間は長いケースで1年半くらいにもなります。途中で何度かモチベーションが大きく低下するかもしれません。

 モチベーションを保つために最も重要なのは、公務員のイメージをできるだけ明確に持っておくことです。そのためには、できるだけ公務員の仕事を実体験として触れるのが良いと思います。そこで、今回は公務員へのモチベーションを高めるための4つの具体的な方法を紹介したいと思います。

 第1に、家族・親戚や友人に公務員の人がいる場合は話を直接聞いてみることです。家族や親戚は自分の経験をありのままに話してくれると思います。また、友人ならば年齢も近いので、もっとリアルな話が聞けるかもしれません。自分の希望する省庁や県庁・役場に友人がいれば、ラッキーです。ぜひ聞いてみてください。

 第2に、公務員の仕事現場を直接訪問して、雰囲気だけでもつかむことです。特に、市町村役場は多くの人が来庁しますので、誰でも気軽に入ることができます。身近な役所であれば、同級生や知り合いが勤めているかもしれません。最近では、机の配置と職員の写真・氏名が掲示されているので、声をかけてみると良いでしょう。仕事の現場に触れることで、そこで自分が仕事をする姿を想像してみてください。

 第3に、説明会やインターンシップに参加することです。これは、さらに具体的な就職先を意識する機会となります。大学3年生の夏休み頃から、公務員のインターンシップが行われます。また、説明会やセミナーも国・地方いずれの公務員でも開かれます。民間企業と同様、仕事の説明や現場の体験などができる貴重な機会になります。職員の方から直接話を聞くこともできるので、非常に良い機会です。

 最後にもう1つだけお話ししたいと思います。それは、大学の卒業研究などでヒアリングを行うことです。これは、私が実際にヒアリングを受けた経験があり、「なるほど!」と思った裏ワザです。卒業研究などのテーマが自分の就職と関連するものであれば、公務員から直接話を聞ける機会になります。名目は調査なのですが、公務員試験の面接対策や職場見学にもなる一石二鳥・三鳥の方法です。

 公務員試験対策には、それなりに長い期間を要します。その間、勉強を続けるには高いモチベーションを持っていることが必要になります。大学受験と違って公務員試験の場合は周りの友人が全員勉強しているわけではないので、自分だけが勉強することへの負担感が大きく途中で勉強を断念してしまうケースも出てきます。もちろん前向きに民間企業を選ぶことは大変良いことですが、勉強が大変だから諦めるのは後悔も残るでしょう。

 勉強を続けるためのモチベーションをどう維持するか、といったことも重要な試験対策になるのです。より詳しい説明を電子書籍でしていますので、参考にしていただきたいと思います。

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