独学のための参考書はたくさん売っています。「どれを選べば良いか分からない」「全部やらないと合格できないかも」と不安な方に、定番とも言える有名な参考書と勉強法を紹介します。
まずはイメージをしてみよう:学習スタートブック、公務員の仕事入門ブック
実務教育出版による雑誌「受験ジャーナル」の特別号。毎年6、7月に発行される。
学習スタートブックは、国家公務員・地方公務員の試験概要や勉強法、オススメの参考書などが紹介されている。また、論文・面接対策にも触れられており、試験を始める際に情報収集するための最適の書。
一方、仕事入門ブックは国家公務員・地方公務員の仕事内容が紹介されている。待遇や転勤の有無・昇進パターンなども分かる。自分が公務員としてどんな仕事をしたいのか、そのためにどの職種を選ぶのかを考えるための最適の書。
教養・専門を科目別にしっかり学ぼう:スーパー過去問ゼミシリーズ
実務教育出版による分野別の過去問集。国家公務員・地方公務員の教養・専門試験いずれにも対応し、区分ごとの出題傾向も紹介されている。独学で試験勉強する際の定番中の定番。
厳選された過去問に正誤判断のポイント、詳細な解説が付されている。また、過去問だけでなく分野ごとの基本事項も説明されており、教科書や概説書も必要ないほど充実している。
ボリュームはあるが、出題傾向や難易度に応じて絞れば負担は少ない。むしろ、範囲を絞って何回も繰り返すこと(これを「回す」と言う)が望ましいとされる。
教養の重要科目を得点源にしよう:畑中敦子のTheベストプラスシリーズ
エクシア出版による教養試験(特に判断推理・ 数的推理)の対策として人気の書籍。これらの試験は問題のパターンを把握し、慣れることが大切である。本シリーズはパターンと解法が分かりやすく説明されている。最近、改訂版が発売された。
必要な最新情報をカバーしよう:速攻の時事
時事問題は試験区分となっているものではなく、すべての区分の最新情報を把握しておくことが必要。そのためには、スーパー過去問ゼミに掲載されていない最新データや法令の改正などをおさえておかねばならない。また、論文や面接にも有益である。
本書は毎年2月に出版され、試験の直前に最新情報を知っておくことができる。
要点だけサッとチェックしておこう:まるごとパスワード、まるごとエッセンス
公務員試験に必要な要点をコンパクトに整理したもの。試験直前に素早く全体を通したり、十分な対策ができなかった(戦略的に対策しなかった)科目を軽くカバーしたり、いろいろな使い方ができる。要点は赤い文字で書かれ、シートを使って隠れるようになっている。
模擬試験・過去問
試験本番の雰囲気に慣れたり、分野にかかわらずランダムに並んでいる試験問題に向き合うための練習となる。特に想定得点の高い科目から始めること、科目にかかわらず易しい問題を見極めて優先的に取り組むことが重要。何も考えずに第1問から始めて、難しい問題に余分な時間をかけてしまい、焦って得意分野や易しい問題を逃してしまうことのないようにしたい。
より本番に近い練習として、同じ時間帯に試験問題に取り組むなどの方法も考えられる。